アーカイブ活動

1955年、貸本屋向け単行本『空気男爵』(大阪・日の丸文庫刊)でデビューしたさいとう・たかをは、その後大阪から東京へ拠点を移しつつ、貸本を舞台に多数の作品を発表し、初期キャリアを積み上げていきました。
1960年代半ば以降は少年誌、青年誌での連載で大勢の読者の支持を獲得し、「劇画」表現の第一人者としての立場をゆるぎないものにしてから、2021年に没するまで、生涯第一線で活躍する作家として筆を執り続けました。

T.S工房は、その中核事業として、さいとう・たかをが遺した膨大な量の原画や出版物、それらにともなう情報を着実に保存・整理する「アーカイブ活動」を担います。

T.S工房が行う4つのアーカイブ活動

1)原画の保存・整理

2020年、さいとう・たかをは約11万点の原画を、マンガ原画の保存・活用において大きな実績を持つ横手市増田まんが美術館に寄託しました。
今後も同館と最適な形での連携体制をとりつつ、原画そのものの収蔵・保管・整理を推進します。

2)原画のデジタルデータ化・整理

作品を永続的にさまざまな場で活用していくために、原画の高品質デジタルデータ化を実施します。

3)コミックスの保存・整理

キャリア初期におもな活動の舞台となった貸本屋向けの単行本や雑誌を含め、出版物として刊行されたさいとう・たかを作品のコミックスを、良好な状態で保存・整理していきます。

4)作品のメタデータ整理

掲載誌や出版物についての書誌情報等の正確なデータベースを構築し、さいとう・たかをの功績を正しく後世に継承します。
<作品リスト>